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主に米国株投資で配当金生活を目指しています。

【銘柄比較】AT&Tとベライゾン

AT&T(T)とベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)は米国を代表する通信会社です。

米国内に通信業者は4社ありますが、AT&Tベライゾンで大半のシェアを占有しており、完全に2強状態となっています。

 

 出典:日本経済新聞

 出典:日本経済新聞

 

 

ここ最近は、両社ともに株価が低迷し、配当利回りが5%を超えていることから、バリュエーション的にも魅力が出てきました。

 

どちらも通信事業がメインということで、まるで双子のように似ていることから(元々ベライゾンAT&Tから派生?した会社だったような…)、どちらに投資しようか迷っている人もいるかもしれません。

 

ということで、今回はAT&Tベライゾンの事業内容と過去の業績を比較し、両社の特徴をまとめておこうと思います。

 

 

AT&Tの事業内容

 

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売上高の約95%は米国内になります。

 

エンタメ部門が約3割と思ったより多いですね。

2015年にディレクTVを買収したことから、エンタメ部門の割合が増えています。

 

また去年にはタイムワーナーの買収計画を発表しており、これが実現したら更なる拡大が見込めそうです。

 

ただしトランプ大統領は、タイムワーナーの買収には否定的のようですね…

 

www.bloomberg.co.jp

 

米国内の通信事業は既に伸びしろがないと言われています。

ディレクTV、タイムワーナーの買収から分かるように、AT&Tはメディア事業に軸足を移そうとしています。

 

 

ベライゾンの事業内容

 

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売上高は100%米国内です。

 

事業構成は、WirelessとWirelineというざっくりとした区分けがされていました。

こう見ると、ベライゾンAT&Tと比べてまだ既存の通信事業が大半を占めているようです。

 

ベライゾンも、飽和状態の通信事業から新たな事業への拡大を進めています。

 2015年にAOLを買収し、今年には米ヤフーの買収も合意しました。

 

これらの企業の買収を見るに、ベライゾンはネット事業への参入を進めています。

ネット事業とは具体的にはインターネット広告ビジネスのようですね。

 

AOL、米ヤフーの買収により、ベライゾンは広告事業でGoogleFacebookに次ぐ3位の座につくようです。

 

digiday.jp

 

しかし、事業構成を見るに、まだAOL買収の効果はまだ出てないようですね。

その間にも、通信事業はどんどん苦しくなっています。

 

ベライゾンって、通信品質は良いけど価格は高いらしいので、価格を重視しだした顧客が離れているようです。

 

www.nikkei.com

 

 

ちなみに、AT&Tベライゾンも第5世代移動通信システム(5G)の開発を進めています。

5Gの開発は、ベライゾンがやや進んでいるようです。

 

www.cnn.co.jp

 

 

業績比較

データソースはMorningstarのサイトです。

 

・売上高、利益

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AT&Tの売上高は順調に伸びていますね。

ディレクTV買収によるエンタメ事業の拡大が効いているようです。

ただ過去の業績を見ると、利益のブレが大きいですね…

 

ベライゾンはまだ買収の効果が出ていないためか、直近で売上高が減少しています。

 

利益率はどちらも高いですが、ここ最近はベライゾンのほうが若干高めですね。

 

キャッシュフロー

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営業CFはどちらも安定していますね。

営業CFマージンも高い値で推移しています。

直近でベライゾンの営業CFがガクッと落ちているのが少し気になりますね。

 

ただ、やはりインフラ企業のため、設備の維持にはお金がかかるようで、毎年営業CFの半分以上が投資CFとして消えています。

 

・EPS、株主還元

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両社ともEPSはブレブレですね。

それでも配当はしっかり出しているので、タコ配になっている年が結構あります。

配当性向も常に高く、自社株買いもあまりしていません。

 

ROE自己資本比率

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ROEは両社とも低めで推移していました。

おそらく設備投資にお金が掛かるからでしょう。

 

ベライゾンはここ最近レバレッジを掛けた経営をしているため、ROEが非常に高くなっています。

 

バランスシート

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インフラ企業なので固定資産が多いです。

ベライゾンはあまり「キャッシュリッチ」って感じの企業ではないのに、自己資本比率約9%はちょっと不安ですね。

 

 

まとめ

両社とも飽和状態の通信業界から、M&Aにより新たな事業への参入を進めているところです。

AT&Tはメディア事業へ、ベライゾンはネット事業(ネット広告)への参入を進めています。

M&Aの効果が顕著に現れているのはAT&Tですね。

 

財務指標を見るに、両社とも利益率は高く安定しているようですが、全体的にいいとは思いませんでした。

 

どちら投資すればいいのかは、難しいですね。

バリュエーション的にも両社はほとんど同じなので、もはや「好きなほうをどうぞ」としか言いようがありません。

強いてどちらかを選ぶとしたら、買収の効果が出ているAT&Tですかね…

 

ちなみに私は、通信株へ投資しようとは思っていません。

その理由としては…

 

  • 設備投資に多額の費用がかかり、フリーCFが少ない(株主還元に回すお金が少ない)
  • AT&Tが進めているメディア事業、ベライゾンが進めているネット事業がどういったものかよく分からない

 

まあ、正直言って投資家からしたら、高配当なのが唯一の利点であり、逆に言えばそれしか取り柄のない銘柄って感じでしょうか…